2015

  • 前田拓也
    • [title] 中学校社会科における生徒がタブレット端末を主体的に活用する授業デザインと実践
    • [abstract] 本研究は中学校社会科におけるグループ活動に注目し、生徒が主体的に活動できるグループ活動を設定した授業をデザインし実践することで、生徒が主体的に活動できると考え研究を行った。本研究では、生徒が主体的に活動できる2つの授業をデザイン・実践した。1つ目はジグソー法を取り入れた授業である。知識構成型ジグソー学習を参考に授業デザインし、生徒が視点に基づいて課題解決する授業を実践した。生徒の意見の表現に付箋を、意見の整理にタブレット端末を活用することで、生徒が持ち寄った情報を組み合わせて答えを導く場面で視点に基づいて情報を整理できた。2つ目は調べ学習を取り入れた授業である。生徒が課題解決に必要な資料を自分たちで判断して集める際にタブレット端末を活用させ、集めた情報を組み合わせることで課題解決させた。生徒が教科書以外から情報を集める場面において、インターネットから必要な情報を自ら集めることができた。2つの実践の各場面で生徒の主体的な活動が見られた.

  •  川口美紀
    • [title] 学校へのタブレット端末導入時に必要な校内研修のデザインと,教師の働きかけに合わせたICT活用方法の調査
    • [abstract] 本研究は,学校へのタブレット端末導入時に必要な校内研修のデザインを行い,実践後に評価を実施した.また,実践での活動から教師の働きかけに合わせた教科ごとのICT活用方法について調査した.今回の研究の目的は,小学校においてタブレット端末導入時に効果的なICT活用のアイディアを整理する校内研修をデザインすることを目的とする.そのために,デザインした校内研修を実践し,整理されたICT活用のアイディアを分析することを手段とする.研究方法は,教育理論を踏まえたワークショップ形式の校内研修のデザインを行い,研修前と研修後にアンケート調査を実施し,今回のワークショップの内容と感想について評価と意見を得た.評価は,研修の事前と事後にアンケートを行うことで研修を受けての意識を比較し,研修の内容についての意見を得るというものである.小学校教諭34名のアンケートを集計した結果,今回の研修だけでは,校内研修を行うという自信までをつけることができなかった.しかし,今回のワークショップの内容は,校内研修で使えそうだという評価を得ることができた.さらに,ワークショップの活動によって得られた意見を分析した結果,「カメラ」「ビデオ」「拡大提示」の3つの活用が多いということが明らかとなった.今回の1回だけの研修においては,受講者自身が校内研修を行うという自信までをつけることができなかったが,今回のようなワークショップの研修を継続的に行う必要があると考えられる.
    • [keyword] ICT,タブレット端末,教員のICT活用指導力

  • 大力優樹
    • [title] 疑似LINE教材を活用したゴールベースシナリオ理論に基づく授業デザイン
    • [abstract] 本研究は,現在の社会状況から情報モラル教育の充実を推進するため,体験的に学習できる疑似LINE教材の開発を行い,疑似LINE教材を活用したゴールベースシナリオ理論に基づく授業のデザインの提案を目的とする.研究の方法として,初めに児童生徒が体験的に情報モラルを学習することができるようにするための疑似LINE教材をパワーポイントで開発し,疑似LINE教材を活用したゴールベースシナリオ理論に基づく授業を設計,提案した.評価においては,ゴールベースシナリオ理論のチェックリストとアンケート調査でおこなった.結果から,疑似LINE教材を活用したゴールベースシナリオ理論に基づく授業において,GBS理論の妥当性と教育現場で活用することのできる可能性が明らかとなった.
    • [keyword] LINE, 情報モラル,ゴールベースシナリオ理論,チェックリスト

  • 藤谷紗奈
    • [title] 紙とタブレットPCを併用した協働学習の実践と学習者の意識調査
    • [abstract] 本論文は、学習デバイスとして、紙とタブレットPCを取り上げ、各媒体を併用し発表活動を行う授業実践において、長所を活かし、短所を相殺することができるかということを調査した結果について述べている。アンケートを実施して、各媒体のメリット、デメリットや紙とタブレットPC併用した所感を数値評価や記述評価してもらい、その結果について考察し、課題を明らかにした。今回の実践では、各媒体のメリット、デメリットについて数値評価を行い、17項目中15項目で各媒体のメリットを強く感じられ、デメリットをあまり感じないという結果を得ることができた。このことから、各媒体のデメリットの大部分を相殺できたと言える。また、紙とタブレットPC併用した所感についての記述評価においては、ポスターでは、概要を説明し、内容を明示したという回答が多かった。タブレットPCでは、機能の紹介、操作方法に使ったという回答が多かった。「ポスターがあることにより、目線が上がり、話しやすい」、「タブレットPCで実演するとわかりやすい」などの記述があったことから発表活動がしやすくなるという効果もあったと推測できる。以上のことから、「手書きメモアプリの授業における活用」という授業テーマにおいて授業を行う際は、タブレットPCとポスターの併用が好ましいと言えた。
    • [keyword] ICT,紙,タブレットPC,紙とタブレットPCの使い分け,協働学習

  • 益永佳織
    • [title] 熟達者の授業方略を取り入れた算数科における動機付けリーフレットの作成と評価
    • [abstract] 本研究は、将来小学校教員になることを志望している大学生の、学習意欲を高める算数の授業を展開する上での不安を解消する一助となる、熟達者の方略を取り入れたARCSモデルに基づいた動機付けリーフレットの作成をし、その評価を行うことを目的としている。事前アンケートを実施し、その結果を受けて、10年以上の小学校教員歴を持つ教師に対してARCSモデルに沿った授業実践例を調査した。その回答結果をもとに、ARCSモデルを用いた学習意欲を高める算数の動機付けリーフレットを作成した。完成したリーフレットを大学生に閲覧してもらい、アンケート調査を実施した結果、今回作成した熟達者の方略を取り入れたARCSモデルに基づいたリーフレットは、大学生が、学習意欲を高める算数の授業を展開する上での不安を解消することが明らかとなった。動機付けリーフレットを閲覧後に実施したアンケート調査の結果から、作成したリーフレットの良い点が多く明らかになったが、それと同時に改善点も指摘されたため、動機付けリーフレットの構成やデザインを変更し、改善を行った。
    • [keyword] 学習意欲,ARCSモデル,小学校算数,リーフレット

  • 武藤春佳
    • [title] 特別支援教育での情報モラルにおける大学生に向けた三者連携を促す授業デザイン
    • [abstract] 「教育の情報化に関する手引き(文科省2010)」で「学校における情報モラル教育と家庭・地域との連携」が推進されており,特別支援教育においても同様である.そこで本研究では,特別支援教育での情報モラルにおける三者連携に対し,大学生の積極的な態度を育成するための授業を設計することを目的とする.特別支援学校における情報モラルに関する保護者からの問い合わせを把握するため,特別支援学校に勤務する教員23名にアンケート調査を実施した.その結果,知的障害が最も多く情報モラルに関するトラブルが起きていることが明らかとなった.よって,授業設計の内容を「発達障害児に対しての情報モラル教育」とする.また,本研究では「グループ間の合意形成をゲームとした課題探究学習方式(辻2015)」を基に授業設計を行った.模擬実践では大学生3・4年生を対象とし,本実践では大学1年生を対象として,情報モラル教育で三者連携を促す授業デザインの実践を行った.本実践では,17名分の有効回答数を得た.その結果,地域に関する項目『地域(メディア指導員)と連携できると思う.』『地域の立場を理解してお互いに協力できると思う』で,5%の有意水準で,事前の平均評価値に比べ,有意であった.地域に関する項目で有意差が出たのは,今まで知らなかったメディア指導員について理解でき,学校現場に講師として招きやすいと感じたのではないかと考えられる.また,三者連携に関する項目については,有意傾向であった.また,『発達障害児に対する情報モラル教育』『三者連携に関してもっと学びたい』という項目で正確二項検定を行ったところ,「肯定回答」が「否定回答」に比べ高く,有意な差が見られた.これらのことから,「三者連携のイメージが湧いた」とあるように,特別支援教育における情報モラル教育で,三者連携を促す学部生のための授業設計としての可能性が示唆された.
    • [keyword] 情報モラル教育,特別支援教育,発達障害,アクティブラーニング